2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

グエイ館中央サロン

また、グエイ別邸にすでに使われているキューポラが馬屋の調教場というようなところではなく、ここでは館を最も特色付ける中央サロンに登用されている。しかもそれは、明らかにイスラム徒たちがスペイン全土に残した浴場の、そのほの暗いヴォールトから射し…

ビラノバで見たモデルニスモ

ビラノバにはアノニマスなモデルニスモが多い。海岸線から直行して内陸へ通っているラス・ランブラスには特に時代的なスタイルのものが立ち並び、いまだにかなり残っている。 Josep Maria Miro Guivernau作 ピザ屋になっている一軒家 丸窓 今ではカフェにな…

グエイ館サロン前室

トリビューンは3重のスクリーンで作られており、この一部はファサード側でダブル・ハイとなっている。 床には穴が開けられていて、グエイはここから物乞いのために投げ銭をしていた ダブル・ハイの部分はステンドがはめ込まれている 建設当初のトリビューン…

グエイ館住居部へのアクセス

1階から住居部へあがるメインとなる階段 登りつめると右手にはこのドアがある どこかでこのドアはコードバン(馬の皮に押し型を付けて装飾する、コルドバのアラブ時代に築かれた伝統的手法)だと読んだことがあるが、現在は鋳物 ここから更にメインのサロン…

Vilanova i Gerutrú2011.10.12

ビラノバ・イ・ジェルトルはバルセロナからは46Km南下した海岸にある。実はこんなに近くにあるのに行ったことがなかった。電車で50分だったろうか。行こうと思ったのはスペインで最初に開通した鉄道軌道であるバルセロナ・マタロ間を走った機関車が残ってい…

グエイ館馬車置き場

馬車置き場はエントランスの裏側にあって、そこからさらに地下の馬屋へ降りられる。馬にはスロープがあり、それと別に階段もある。地下についてはhttp://d.hatena.ne.jp/Arquitecto+AntoniGaudi/20111012/1318397472 馬車置き場の天井 自然光が入るように、…

Badalonaのアミゴ

快晴。10月を過ぎてまだ27度あるというけれども、何か清々しい。秋がそこまで迫っているのだろう。バダロナは最近地下鉄がバルセロナからこの町まで乗り込んでいる、それ程近い。逆に全く知らないと言えようか。これまでに行った記憶がない。ここは、Joan Am…

グエイ館1階まわり

メイン・ファサードにあるパラボラ・アーチから内部に入る 床は馬車が入るために騒音を最小限に抑えるため木のブロックが敷き詰めてある 天井はれんが 並べ方が替えてある 住居部へのアクセスのすぐ横には乗馬に都合のよい段が付けられている ボデーガ・デ・…

マヌエリーノの大窓

Diego de Arrudaが1510年から1513年に製作のマヌエリーノ様式の晩期の最高傑作 サンタ・バルバラの回廊に面してある大窓 両端はバットレスで押えられている バットレス詳細 バットレス基部に巻きつく帯 バラ窓は円形に縁どり この裏側は合唱隊席となっている…

グエイ館の構造

こで再びこのパラボラ・アーチをなぜ使ったのか、という疑問が浮かび上がってくる。 結論からいえば、構造的というよりは、装怖的なメリットからパラボラ・アーチを使用したようである。というのもグエイ館は構造的には地階のれんがで積まれた円柱と角柱の上…

キリストの修道院

来客用の宿泊坊のある回廊 タイルの腰壁がいかにもポルトガルらしい 延々と続く僧坊 柱頭はもちろんさまざまなところに彫刻がある

トマール キリストの修道院

修道院全体のプラン テンプル騎士団の建立した部分は15,16 2階より 2階 メインの回廊と現在では言われているようだが、以前はフェリッペの回廊と言われた ここでスペインのフェリッペ2世、ポルトガルではフェリペ1世の戴冠式が行われた スペインとの外交関…

グエイ館ファサード

劇場博物館となっていた当時のメイン・エントランス部分 1972年3月撮影グエイ館の敷地は18メートルx22メートルという小さな、しかも前面は幅の狭い道路があるため、外部とはかなり閉鎖的なファサードをつくり典型的な都市住宅の型をとつている。そのために…

トマールのテンプル騎士団

外観はまさしく要塞 キリスト教団になってから、マヌエリーノ王の手で増築、アクセスはこちらに移りました ただし現在の見学のアクセスは更に右手の入口からです テンプル騎士団の紋章がヴォールトのリブ交差部には刻まれている 内装は全てその後に手が加え…

3/5グエイ館

グエイ館正面ファサードのパラボラ・アーチ ファサードにはこの他にも通用門が右手にあります この二つのエントランスは中で繋がっていて、プラン上は狭い前の道ですから車寄せを建物の中にとったという形になっています 1990年11月撮影グエイがガウディに与…

トマールのキリストの修道院へ

トマールのキリストの修道院を訪ねる 麓の町にはサン・ジョアン・バプティスタ教会São João Baptistaがある この右手には市役所がある 同インテリア 15世紀末建設のこの教会にはマヌエリーノ・スタイルのメイン・エントランスがある 修道院へ登り口 現在補修…

グエイ館中央サロン

また、グエイ別邸にすでに使われているキューポラが馬屋の調教場というようなところではなく、ここでは館を最も特色付ける中央サロンに登用されている。しかもそれは、明らかにイスラム徒たちがスペイン全土に残した浴場の、そのほの暗いヴォールトから射し…

グエイについては以下の本が近年出版されている

Beatriz Costillas i Pérez, Inés Dal Maschio Eisele, Maria Teresa Montero Gómez著, "La Colònia Güell Modernisme i Indústria", コロニア・グエイ モデrニスモと産業、L´Alexendor Ediciones, 1992年 Carmen Güell著、 ”Gaudí y el Conde de Güell Art…

グエイのガウディへ与えた影響

コロニア・グエイにあるグエイのモニュメント バックにはカジノ(ギャンブルの場ではなく、今なら住民の集まる集会場とでもいえるでしょうか)として建てられた建物今もコロニア・グエイにはそういったグエルと労働者との問係を明示するかのように、労働者に…

トマール

トマール夜景 背後の山頂にライトアップされているのがキリストの修道院TOMAR 位置●リスボンの北140Km 人口●1万4000 MAP ●p.7・A4交通〈鉄道〉リスボン, サンタ・アポロ一二ア釈からエントロンカメントEntroncamiewntoで乗換えで約2時間30分。 〈バス〉リス…

グエイの事業

さてグエイは芸術家・文学者の擁護と同時に,自らもその創造性を発揮し、箸作やら講演、そして発明などを残している。39歳の時つまり1886年にはパリで"L‘inmunité par les leucomaines” (角膜白斑の免疫抗体)を刊行し、注目を得ている。これを評して当時のパ…

イベリア半島の階段 Part 2

9.サンチヤゴの階段/スペイン、サンチヤゴ・デ・コンボステーラ/サンチヤゴ・デ・コンポステーラは,聖ヤコブ(スペイン名サンチヤゴ)の墓が発見されて以来、西世界の一大聖地として中世を通じ栄えた街で、いくつもの聖ヤコブを祭る聖地。各時代の粋を集め…

3/4グエイとガウディ

エウセピオ・グエイは1846年12月15日に生まれ、1918年7月18日に没し、1910年には伯爵の位を与えられた、カタロニア経済に多大な足跡を残した工場経営者である。 エウセビオはキューバで財をなしたグエイ家の御曹司として生まれ、1872年のその父の死とともに…

イベリア半島の階段 Part 1

1.教会への階段/スペイン、タラソーナ/タラソ一ナはアラゴン地方にある小さな街の丘上にひろがった旧市街は、あのアラゴン地力特有のレンガで赤茶色のマッスを築いている。下方にはこの街の大きさにはとても似つかない巨大なカテドラルが雄えている。もうひ…

74年以降のグエイ別邸

1974年は実質的に管理者がいなく、この建物も荒れ放題でした 薬学部の隣にあるこのゲートも74年には簡単な保護はされてはいましたが、学生運動でもあれば壊されそうな様子でした 1976年4月には少なくともかなりの部分の補修ができて、いよいよバセゴダ教授が…

目隠し煉瓦図集

ポルトガルのLindosoのオレオ ガリシア地方のオレオ アウトゥリアスのオレオ 日干しレンガの小屋 結構残ってはいますかなり前のこと,オレオ(スペイン名で,ポルトガルではエスピゲイロと呼ばれている)というねずみ返しの付いた高床式の穀物倉庫をたくさん…

土着と建築−イベリア半島のケルト族

古代イベリア半島については、よくわかっていないというのが現状である。それというのも、ずっと後になってヘラクレスのヘラクレスの柱を持つとことに象徴されるように、地理的な接点としてさまざまな文化の到来に合い、人種的にも、文化的にも混在を極めて…

グエイ別邸

敷地内のドラゴンの噴水 かつての敷地内(現在の薬学部校舎近く)のゲート 馬教調所 バセゴダ 馬教調所中央のドレイン ラ・ペドレラの建具の修復作業 これもガウディだろうか 壊されてしまったもののいくつかは古い写真などで記録されているが広大な庭にはま…

⑤鉄細工

このいくつかのパビリオンを際立たせるのは、何といっても入口門につながれた龍である。当時グエイが開いたマヌエル・ジ口 ーナ通りからこの別邸へ向かうとき、真正面に口を開いて待ちかまえているのである。龍はカタルーニャの伝説に生きる動物で、ガウディ…

イベリア半島北部の高床式穀物倉庫

カタロニア地方の天然スレート葺きのマシア、レバンテ地方の白壁に藁葺きのバラッカ。ラマンチャ地方の日干しブロックに松の小枝葺きの家。アンダルシア地方の地中の家。マジョルカの土壁にオリーブの梁を架けた家。それにスペイン北部のオレオと呼ばれる穀…