バルセロナのガウディ建築案内番外編(52)

アレージャのビセンスの家
1880年から11年間、若きガウディは夏の休暇をクライアントのビセンスの好意で彼が持っていたアレージャの村にある家で過ごしている。この家は現存してファサードにはそれを記念して大理石のプレートが市役所によって貼られている。これには「天才建築家アントニ・ガウディ1880年から1890年の間この家に過ごす アレージャ2002年4月」と市役所の紋章とともに刻まれている。ガウディは村のサン・フェリウ教会(本篇P.117頁収録)の側面の祭壇計画を作っているが、世話になったビセンスの家でも小さな仕事を残している。休みを利用してデザインし、プンティの工房で作らせたのだろうが、3点の家具を残している。うち一つが〈ガウディ友の会〉の手によって保存され、同会が運営していたグエル公園の中にあるガウディ記念館(本篇P.102頁収録)の展示されていたが、ガウディ記念館自体の管理がサグラダ・ファミリアに移り、近年の改装で見られなくなってしまった。サグラダ・ファミリアは現在のところ展示公開していない。

所在地:Anselm Clavé, 34, Alella, Barcelona


グエル公園内のガウディ記念館に展示されていたビセンス家のためのマントルピース

バルセロナのガウディ建築案内 (コロナ・ブックス)

バルセロナのガウディ建築案内 (コロナ・ブックス)