トレドのカテドラル/Catedral de Toledo

トレードのカテドラル(起工1226年)はそれに比べてもっとも地方的色彩を強く残したフランス・ゴシックのカテドラルで、3会堂中最大でもあり、約6千平方メートルを占めている。5身廊で、2重の周歩廊が内陣につき、トランセプトは身廊幅を出なく、明らかにパリのノートル・ダムの平面に一致する平面構成を持ち、ブージュのエレベーション、ル・マンの内陣のベイ割り、そのうえトレサリー内陣部に現われるムデハリズム、その後の増築に原形をとどめないが、階段状の身廊外形、1ベイしかない浅い中央礼拝堂、それになんといってもスペイン的感性がディティールにほとばしり出ているのがトレードのカテドラルである。
しかもこのスペイン的感性は、西ゴート王国の首都として、あるいはイスラム帝国として長らく育てられてきたトレードならではの民族感情がつくり上げたものなのであろう。

トレドのカテドラルの内陣はやたらと幅が広い。しかし、スペイン中、カタルーニャ以外はどこでもこの僧席を身廊の中央部に置くのでだだっ広いはずのインテリア、特にヴィジュアルな広がりがこれでさえぎられています。僧席は基本的に内陣の祭壇両側にあるのですが、司祭と参加する僧たちが対面するという形になっているのが多くて、このトレドでも同じです。
2009年4月10日撮影

ファサードは水平線がきつい、ゴシックの特徴である垂直空間とは明らかに違う。

ライオンの門(1460-1466年建設)トレドのカテドラルの門のうち一番新しい。デザインは当時建築家、彫刻家として高名をはせたフランドル出身のアネキン・デ・ブルセーラス(Hanequin de Bruselas,本名 Hantje van der Eyckenとエガス(Egas Cueman)、彫刻はやはりフランドルのペドロ、フアン(Pedro、Juan Guas) またドイツ出身のフアン(Juan Alemán)などが加わって、スペイン帝国に相応しいオールスターメンバーでこの門は作られた。

時計の門、北門に当たり一番古い門。14世紀に着工されている。