図版 116〜119  Hospital de Sant Pau

図版 116・117  Hospital de Sant Pau

サン・パウ病院、病棟。
ドメネ・イ・モンタネール作、1902〜12年。
ドメネクが設計した数多い作品の中でも最大規模なのがサン・パウ病院で、敷地はサグラダ・ファミリア教会より更に外れる北方の145,470㎡2という広大なものだ。この総合病院は、48の小パビリオンによって構成されている。つまり各科毎に患者を分けて治療、収容しょうという、ドメネクのアイディアから生れたもので、地下には医師たちのための連絡用のトンネルが 48のパビリオンを結んでいる。》


図版 117・119  Hospital de Sant Pau
サン・パウ病院、図書館天井のヴォールトとエントランス・ゲートの天井。
ドメネク・イ・モンタネールのその他の代表作を挙げるなら、モンタネール宮(1885〜96年)、コミージャス侯へのモニュメント(1890年)、カサ'・マス(1895〜98年)、レウスのペラ・マタ学院(1897〜1919年)、同じくれレウスのナバス邸(1901年)、オロットのカサ・ソラ(1913〜16年)などであろう。
ドメネクのムデハリズムは図書館の天井にアラベスクとして導入されている。開口部はゴシック、架構はローマ、そして柱頭は花で飾られている。サグラダ・ファミリア教会の御誕生の門に登ると、斜めに続くガウディ通りの突き当たりにゴシック風モデルニスモの建物が見えるが、これが病院のゲートに当たる建物である。》

「ガウディの城」展カタログ

写真解説より

1989年刊行


後記