アストルガの司教館 Palacio Episcopal de Astorga

所在地:Plaza de Eduardo de Castro
作品解説
一八八九〜九十三年建設。 ガウディの友人でレウス出身のグラウ司教は一八八六年十月十六日、アストルガの司教として当地に赴いた。 司教就任間もない同年の暮れ、司教館は火災を出して灰になってしまった。 翌年の二月二十八日、司教館再建会議はガウディに設計を依頼している。 教会の施設は教会直属の司教区建築家というのがいるわけだが、グラウ司教はこれをかなり強引に変えさせ、タラゴナで小さな仕事を依頼したことのあるガウディへ設計させようとして動いている。基木設計は同年の八月、起工式は八十九年六月二十四日と順調に進んでいったのだが、一八九三年、司教の死によって、案の定ガウディはこの工事から手を引いてしまった。 辞退の手紙は一八九三年十一月四日日付でレオンから送られている。
原案では中央にピラミッド状のスレート屋根がかかり、中央の大サロンには明かりとりの天窓から降り注ぐ自然光が入るという、ガウディならではの空間に仕立て上げられるはずだったこのだが、ついに実現されることはなかった。現在はサンティアゴ巡礼道博物館(Museo de los Caminos、またPalacio de Gaudíという名前が付けられている)となっている。

アクセス:9月20日〜3月19日まで11時〜14時、16時から18時
3月20日〜9月19日まで10時から14時、16時〜20時
日曜午後休館、月曜終日休館