アルフォンソ・ロドリーゲス、

Alfonso Rodríguez
活動:16世紀
 スペインの建。1496年以降セビリアで仕事をしている記録が残っている。セビージャのカテドラルの建設にはシモン・デ・コロニア*とともに参加し祭壇部分(1504年),シンボリオ(1506年) を建設した後、1509年にはグラナダのカテドラル内の王室チャペルに仕事をし、翌年アントン・エガス*(Antón Egas)ともにサラマンカの新カテドラル(Salamanca)の設計に参加、同年南米へ移る。1514年にサント・ドミンゴ(Santo Domingo, ドミニカ共和国)でゴシック・スタイルのカテドラルを建てている。帰国後はセビリアのカテドラルで仕事を続けている。
《図版》
メキシコ・シティーのサグラリオ・メトロポリターノ教会・平面図

三交社刊 建築家人名事典より

セビージャのカテドラル
ちょうどこの時、大聖堂わきの広場を、大審問官である枢機卿が通りかかった。この枢機卿は、「ほとんど九○歳に近い老人で、背が高く、腰もまっすぐで、顔は痩せて目は落ちくぽんでいるが、まだ火花のようなきらめきを放っている」と、ドストェフスキーは、あたかも肖象画でも見ているような筆致で、大蕃問官の容貌を描いている。この眼光炯々たる痩身の九〇翁が、じつは降臨したぱかりのキリストを、秩序破壊の簾で逮捕収監させてしまうのである。小岸昭著『スペインを追われたユダヤ人』、ちくま学芸文庫、1996年、122頁。

セビージャのカテドラル