バルセロナのガウディ建築案内番外編③

ガウディがバルセロナで最初に住んだ家
ガウディは兄のフランセスクを頼り、そして建築家を目指して1868年9月にバルセロナに上京する。兄は医学部に在籍していて、すでにレウスからバルセロナに出ていた。モンカダ通り(Montcada)は14から18世紀にかけて、商業地区と港をダイレクトに結ぶ市の重要な通りであり、当時はバルセロナの有産階級がこぞって館を建てた通りであったのだが、街の中心はガウディが住むようになった頃はフェラン通りやラス・ランブラスに移っていて、実は荒廃していた。モンカダ通りは今でこそピカソ美術館があるせいで賑わっているが、ピカソ美術館は現在では増築に増築を重ねているが、最初に出来たころはルネッサンス様式で15世紀に建てられたベレンゲール・ダギラール邸(Casa Berenguer d’ Aguilar)に作られた。隣接の建物も含めこの通りの建物は石造で、入り口を入ると大きなパティオがあり、そこからメイン・フロアへ登るどれも立派な階段があるというタイポロジーの大邸宅が並んでいる。このモンカダ通りの入り口の名ばかりの小さな広場に面している質素な家にガウディは2年間住んだ。
所在地:plaza de Montcada, 12
アクセス:地下鉄(L4)Jaume I下車。徒歩で10分。