サン・ミゲェル・デ・リジョ/San MIguel de Lillo, Oviedo

サンタ・マリア・デ・ナランコのすぐ近くにあるのがこの教会です。緑に囲まれた今でもいい場所ですね。ナランコに隣接するために王宮に関連した礼拝堂とも考えられますが、記録が全く残っていないというのが実情です。同じ建築家が設計したというのはもちろん間違いないでしょう。

この教会はある時期に崩壊し(13世紀か14世紀ごろ)、ちょうど身廊の大部分が崩れてしまい、現在見られるゴシック的な垂直空間というのができてしまいました。
写真の左手が崩れた部分で、ちょうど交差廊部分が残ったということです。

崩れた身廊部分の石材を利用して、新しい外壁が作られています。ほぼ3分の2が壊れたそうですが、原因川がありますが、それで基礎にダメージを与えたようです。豊かにレリーフで装飾された柱、透かし彫りの窓など華麗なこの時代の様子が今も分かります。

まるでコラージュですね。こういうのをポルトガルのタイルでも見たことがあります。絵の書いたタイルが何かで痛んでしまって、無論修復するなどはしなくて、別の絵タイルをランダムに張るというやつですが、これが中々抽象的で面白いのがたくさんありました。

エントランス脇の柱。レリーフが素晴らしいくきれいです。

この透かし窓が特徴なのですが最近はガラスで保護されています。1976年5月撮影
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