バトリョ家前室


2001年1月28日撮影

恐竜の脊髄もどきの階段
2006年7月2日撮影

突き当たりのもうひとつのグロッタをくぐると樫の木で作られたバトリョ邸へのアクセスである階段が,鱗を見せて横たわっている。手すり,手すり子は無論のこと、踏板に至るまで執拗に曲線が付けられた階段を登ると待合室に出る。その片隅には小さな祠のような穴が明けられていて、中にはふたりずつ座れるベンチが両側にあり、その中央に挾まれるように暖炉がある。来客をこれほど暖かく迎え入れる方法があろうか。それは暧炉の物理的な暖かさばかりではなく、その小さな祠という親密な空間での暖かな接待を可能にするのである。


セラミックで覆われているマントルピースはマジョルカ島で作られたもの