住宅の構成


ラ・ペドレラの住居構成は主階のフロアにミラ氏の住まいと、もう一戸の住居があり、その二戸に限りガウディの当初の計画であったパティオ内から直接アクセスが取れる階段が付けられている。地上階は2層取られていて、最初は半地下、そのうえは内部で上下が繋がるようにも考えられている。さらに主階上4層は賃貸しの住宅として考えられて、各戸が正面ファサードあるいは裏面ファサードに面することで採光、換気ができるように考えられ、またそれぞれが全てパティオを持つことができる与件を満たすことができるようにということで、ワン・フロアーは四戸構成になっている。つまり各戸は平均400メートルある。また最上階はパティオを囲むようにしてレヴェル差のあるパラボラ・アーチの連置で構成され、使用人部屋、洗濯場などに当てられていた。ここは50年代には賃貸しアパートとして建築家バルバ・コルシーニによって改装され、100平米前後の住宅になっていた時期もあった。この他400平米という住宅の一部は戦後に更に細かく区切られたりもした。
ル・コルビュジェは後年ラ・ペドレラを訪れてこう語った。「何という構造の凄まじい支配であろうか、ガウディの世代ではこいつが一番逞ましい建築だ。」