図版147〜149 La Masia Freixa

フレイシャ邸。
リュイス・モンクニル。イ・パレジャーダ作、1907年。
カタルーニア・ヴオールト工法というのが中世からこの地方にはある。それは職人の日常的経験が積み重ねられて、型枠なしで平レンガを連続させてヴォールトを架けるという離れ業である。カタルーニアでは、つい数十年前まで左官の腕が一人前なのかテストしてみるのに、このヴォールトを造らせてみるということをしたものだ。カタルーニア・.ヴオールトは現代のシェル構造と同じように、センスさえあれば造型表現が思いのままに広力する可能性を秘めている。近代的な眼でそれを最初に見直し、探索したのがガウディであった。
《一見するとポスト・モダンの建築のようなこの建物は、ガウディを信奉していたタラサの建築家モンク二ル(Lluis Moncunill I Parellada、1868〜1931年)がデザインしたモデルニスモ期の民家。カタルーニャ・ヴォールトを連置させて、パラボラ・アーチのギヤレリーを南面ファサードにすえ、モスク風の塔さえ付けられている。現在音楽学校として使われている。》

「ガウディの城」展カタログ

写真解説より

1989年刊行

後記

連置されたヴォールトを上から見る

マシア・フレイシャについては
http://d.hatena.ne.jp/Arquitecto/20110905/1315203341