図版150・151  Palau Quadras

クァドロス邸。
プーチ・イ・カダファルク作、1904年。
プーチのバラ色の時代の後は,新しいブルジョアジーのエリートたちのために、実用的で整理され、壁を白く塗った白い時代がくるが、この時代の作品にはトゥリンシュエット邸に(Casa Trinxet、1904年、現存せず)、ムンターダス邸(Casa Muntades、1902年)、カサ・コンパニイ(Casa Company, 1911年)等が挙げられる。そして最後の黄色の時代は、資本主義の新しい思考をふまえ、モニュメンタリズムに走り、ローマ帝のデザインに範をとって黄色にファサードを塗っている。1929年の万博施設がこの時代の代表作といえよう。
《クアドラ男爵のために建てられたこの家は、現在市営の音楽博物館として、楽器や楽譜のコレクションを展示している。2階部分のギヤレリーの出窓にはサン・ジョルディとドラゴンが、彫刻家アルナウの手によって造られている。内パティオが美しい。》


「ガウディの城」展カタログ

写真解説より

1989年刊行

後記

背面ファサードバルコニー下端見上げ
現在ではアジア会館Casa Asiaとなって、アジアの文化の拠点となっている。このために内部も補修、一部改装された。

クァドロス邸については
http://d.hatena.ne.jp/Arquitecto/20110825/1314251993