モザラベの建築風景 Vol. 2

サン・ミシェル・デ・クシャ Saint Michel de Cuixa
南フランスPrades南/974年/バシリカ形式のこの巨大な堂は、コルドバの力リフ建築の影響がビレネー山脈を越えたことを物語っている。3身廊に7つのァブスが内陣につくという雄大な構成で、内陣と外陣を区切るアーケードのアーチが馬蹄型にくり抜かれている。半円アーチをまさしく左右でえぐり抜いたようでフォーマルな様式として伝わつたとしか思えない。キリスト教世界の回教文化に対する^慷なのだろうか。鐘塔を含めた外観はその後のロマネスク時代の姿を今に伝えている。

中部建築ジャーナル1985年12月号より


馬蹄形アーチが今も残っている。