Alella, 2012.05.13

ロマネスクの面影を残すアレージャの教会、鐘塔とアプス部

正面ファサードは村に背を向けるようにして位置している

ガウディが祭壇のデザインをしたチャペル

メイン・チャペル

日曜日アレージャへ。バルセロナから近いのだけれども、電車でマスノウへ行って、そこからバス。最も高速を使えばアレージャへはダイレクトに行けるのだが車のないものには鉄道で行くしかない。しかも、バスがどこから出るかわからず、途中まで坂道を歩いて、やっとバス停が見つかって、そこでバスを待つことになった。
ここへ行く目的は有名な白ワインを飲もうとか、ワイナリーも見学したいなとかもあったのだが、この町はガウディが10年間通ったという因縁のある町であるので、何かあるだろうということである。
町のどこかにガウディの処女作であるビセンス邸のオーナー、マヌエル・ビセンスが別荘を持っていて、ガウディは彼から招待を受けてこの町で休暇を過ごしている。仕事の痕跡でよく知られているのはG.R.Collinsが1960年に出したAntonio Gaudíの本に一枚の図面が出されているが、これがアレージャの教会のためにデザインした祭壇である。最近ではこの本は以下で参照できる。
http://www.naderlibrary.com/gaudi.bio.2.htm
これは私が卒論を書いていた時、唯一丸善を通じて輸入できた本の1冊であった。
町の教会Sant Feliuに祭壇をデザインしたらしく、この図面が残されている。コリンズはこの本できちんと撮影した写真で発表している。今でもこの本は持っているのだけれども、この図面は他でもあまり出版されていなく、実現されなかった若い頃の作品ということもあって、この町へきたことは無かった。


同著より。サイトにはすべての図版が貼られている

教会はロマネスク起源だけれども、ほとんどロマネスク期の部分は残されていなく、メイン・ファサードバロックになっている。メイン・ファサード側にはちょっとしたパティオがあって、教会の全景が木に隠れて見えない。
教会の鐘塔が幾分ロマネスクらしいところを残してはいるのだが、こちらも相当改装にあっているらしい。祭壇は実現しなかったのだがどうもこの鐘塔の階段にガウディが手を加えたらしい。しかし、それらしい入口のあるドアは閉まっていて見学はできなかった。
それではというので、折角だからワインを飲みにÁngel Guimerà, 61にあるワイナリーが経営しているレストランCeller Marfilに入った。


ワイナリーのひとつ チャレロ種のブドウが主で、元々は白のフルーティーで甘口、口当たりは軽いというのがアレージャのワインの特徴 最近ではコレニシャドルネなどを混ぜたり、赤も作ったり、シラーのような最近スペインでも流行りの種類を混ぜたりもしている


ここのワイナリーで作ったワイン クセがなく軽くて飲みやすいワインです

食事はまあまあでした