サンタ・マリア・デル・マル教会見学Visita de Associació Catalanistas d’Excursions Cientifiicas

1880年1月25日

マタロ協同組合にガウディを引き込んだエドゥアルド・カニベイ(Eduardo Canibell, 1858〜1916年)が1876年11月16日に設立した、カタルーニャ科学遊覧協会(Associació Catalanistas d’Excursions Cientifiicas)にガウディも1879年4月29日に会員になっている。これはカタロニアの文化遺産を守るという目的で会員がモニュメントを見て歩くというものであるが、その後もう一つの協会と合併して現在もCentre Excursionista de Catalunyaとして続いている。ガウディは役員にされたり、後年のガウディではとても考えられないような、団体行動を取って、実際モニュメントを歩きまわっている。
その中でも1880年1月25日市内にあるゴシック教会サンタ・マリア・デル・マルを見学している。そこではバロックの祭壇が周歩廊のヴィスタを塞いでいる事を嘆き、身廊の中央を占めているバロックの僧席を批判し、周歩廊のチャペルの上部が塞がれていることなどを報告している。カタロニア・ゴシックの細い柱、プロポーションも高く、バットレスを堂内に取りこんでバットレスバットレスの間にチャペルを設けることで、外観のヴォリュームは平坦となり、インテリアとしては結果的に極めて高い透明性があるわけだが、時代の変化に典礼式が変り、それに従い改装されるうちにこのカタルーニャ・ゴシックの空間性が失われてしまっていた。ガウディはここでの分析を後年マジョルカパルマのカテドラルに手を加えられるチャンスを得ると、ゴシックの本来の姿に戻す事をしている。
アクセス:地下鉄L4 Jaume I下車10分

ガウディ以降もとの姿に戻されているサンタ・マリア・デル・マルの教会


正面ファサード見上げる

平らな側面

ネフ


周歩廊部分見上げ